草の根・人間の安全保障無償資金協力 「カレン州ラインボエ地区橋梁改築計画」引渡・開通式開催

2013年6月22日、カレン州ラインボエ地区で草の根・人間の安全保障無償資金協力により建設されたラインボエ・パインチョン間の4橋梁の引渡・開通式典が行われました。この地域は、過去数十年にわたりミャンマー国軍と少数民族勢力との間で紛争が続き、多くの住民が隣国のタイや国内の他の地域に避難民として流出していました。

引渡・開通式典では、在ミャンマー日本国大使館から沼田大使が出席し、ミャンマー側より、チョー・ルウィン建設省大臣、ゾウ・ミン・カレン州首相に加え多くの関係者や地域住民が出席しました。建設大臣とカレン州首相より完成のお祝いと資金供与に対する謝辞が述べられた後、沼田大使より「日本はミャンマー政府の民主化の動きや少数民族対策、国民融和政策に対して、積極的に側面支援を行っており、今般、ミャンマー政府の建設省の施工により、鉄筋コンクリート製の立派な橋が完成したことを嬉しく思います。資金は日本国民の税金によって賄われており、日本国民のミャンマーの人々への気持ちが、建設された橋に込められていることを知って頂ければと思います。」と述べました。

また、式典に参加した、近隣の村人は、「村の多くの若者が武装勢力から資材を運ぶポーターとしての徴用を避けるためタイに行ってしまったが、今後は橋を渡ったパアンの近くに新たに工業団地もできるので、若者らが地元に帰って来て欲しい。」と話していました。

今般支援では、632,466米ドルの資金供与により、鉄筋コンクリート橋梁が4橋整備されました。日本政府は、今後もインフラ整備など草の根・人間の安全保障無償資金協力によりミャンマーの人道的支援を行っていく予定です。