-bullet.png)
2013年4月7日、草の根・人間の安全保障無償資金協力によりチン州テディム地区サイザン村サイザン幼稚園の新園舎完成引渡式典が行われました。この地域はミャンマーでもとても貧しい地域で、多くの人は農業・酪農で生計を立てています。また、ビルマ戦で有名なインドのインパールへ続く場所でもあり、その当時多くの日本兵も通って行ったといわれています。
式典には、在ミャンマー日本国大使館から有馬書記官が出席し、ミャンマー側よりウー・ナン・チン・パウン委員長に加え多くの関係者や近隣住民が出席しました。
引渡式典では、有馬書記官より、「引渡式典が執り行われることを大変嬉しく誇りに思います。ミャンマーの未来を担う子どもたちは宝です。元気に楽しく、仲良く幼稚園で過ごしてください。」と述べました。
ウー・ナン・チン・パウン委員長は、「環境の整った幼稚園に子どもを預けることが可能となり、安心して自宅から離れた農作地で親が働けるようになりました。日本のみなさまに心から感謝致します。」と謝意が述べられたとあと、「その昔、母親が『我々は困っている日本兵に食糧を与えて助けたことがある。あの人たちはいつの日か我々を助けにきてくれる。』と言っていたのを覚えている。その母の言葉が現実になった。」とスピーチされました。出席者一同、大変感銘を受けました。
また、支援を受けた幼稚園児達が、「日の丸」及び「さくら」の歌を日本とミャンマーの国旗を振りながら合唱しました。その昔、日本兵からこの歌を習ったこの村出身の老人が幼稚園の先生に教え、世代を超えて、子供たちの歌声となりチン州の空に大きく響いていました。
今般支援では、105,369米ドルの資金供与により、鉄筋コンクリート造2階建て新園舎(1階-ホール、2階-3教室)が整備されました。日本政府は、今後も草の根・人間の安全保障無償資金協力によりミャンマーの幼児教育環境に貢献する人道的支援を行っていく予定です。
![]() ![]() |